けんばん日記

みんなの「おつまみ」

けんばん日記 #1

今は花粉の季節。花粉症の症状がひどいとき、たまに亡くなった祖父の発言を思い出します。

「昔は花粉症なんてなかった。車や工場の排ガスのせいで、花粉症が広まったんじゃ。」

 

今まで特に疑問にも思わなかったので、この発言の真偽を確かめることもなくノホホンと生きてきたわけですが、ちょっと気になったので調べてみました。本音を言うとこの日記の話の本質ではないので、5分くらいでちゃちゃっとしか調べてないですが。

どうやらあながち間違いではないみたいです。大気が汚染されても症状の増悪は認められないという研究もありますが*1、都会では主に排気ガスなどに含まれるアジュバントと呼ばれる大気汚染物質があり、これがアレルギー症状を悪化させるというのが一般的な見解っぽいですね*2

 

いやしかし、いま考えれば、祖父に言われたことを調べもせず今の今まで盲目的に信用していたのはなかなか恐ろしい話です。大きく間違ってはいなかったのでまだよかったですが…

 

実は似たような話が、新あたしンちの第68話にあります。

www.youtube.com

 昔から知ったかぶりをする母が、昔あるとき街中で突然海の香りがすることを「エルニーニョ現象だ」とユズヒコに教えるのですが、ユズヒコがそれを信じてしまい、何年もたってから学校でそれが間違いであることを友人から指摘され恥ずかしい思いをする場面があります。

 

面白いことに、僕の場合は祖父、ユズヒコの場合は母と、どちらも身内の話を信じています。身内の言っていることはやはり疑いにくいのでしょうか…?

 

 それはさておき、人間というのは(クソでか主語)知っていると思っていることはいちいち調べようとは思わないものなのかもしれません。知っている、わかっていると妄信していることを基礎に考え、判断をするわたしたち…なんだか不安になってきました。僕の知っている世界って、いったい何なんだ?

 

知っていることを疑うのは、とても大事です。よく考えれば、さっきの花粉の話、ダイキンの発表をもとにした記事が多くヒットしました。花粉が大気汚染物質と相まって花粉症を誘発するというイメージを植え付ければ、空気清浄機が売れる…なんていう業界の魂胆がある可能性だってあります。(まあ会社にとって得になりそうなちゃんとした結果が得られたら、発表するのは当然ですし、べつに情報操作みたいな悪意のある話じゃないとは思いますが。)

とにかく、いくら調べたって、知った情報は正しいとは限りません。その時点では正しくても、あとでひっくり返ることもたくさんあります。

 

…なんだか話が長くなりそうな気がします。今日はこれくらいにしておきましょう。知っていると思っていることをもう一度調べてみよう、そ~んなところです。

*1:スギ花粉症モデル(鼻アレルギー)を用いたディーゼル排気曝露の影響(環境省)

https://www.env.go.jp/chemi/report/h18-05/02-1.pdf

*2:

なぜ、都市部で花粉症にかかっている人の割合が高いのか?(ウェザーニュース記事)

https://weathernews.jp/s/topics/202103/150185/

スギ花粉由来エアロゾルって、どうなっているの?

https://www.applc.keio.ac.jp/~tanaka/lab/AcidRain/%E7%AC%AC34%E5%9B%9E/4.pdf

など